汗や強い日光、ホコリ、異物などから目を守ってくれるまつ毛。 そのまつ毛が不足していたり、不十分な状態を「まつ毛貧毛症」といいます。
「最近まつ毛が減ってきた気がする」「なんだか薄くなってきた」など、年齢を重ねると、まつ毛の悩みが生じることがあります。
これらの悩みは、実はまつ毛貧毛症の可能性があります。
まつ毛貧毛症とはまつ毛が不足したり、不十分な状態になることをいいます。
その原因については、年齢の影響を受ける以外に、皮膚や体の疾患、抗がん剤などの薬剤による副作用が考えられます。
また最近ではまつ毛への関心が高まり、マスカラやビューラー、つけまつ毛、まつ毛エクステンションなどのまつ毛ケアをする人が増えています。
それらによるケアが、まつ毛にダメージを与えている場合もあります。
頭髪同様、まつ毛は一定のパターンで成長し、生え変わります。
その周期を毛周期といいます。ただ、約8年といわれる頭髪の毛周期とは異なり、まつ毛の毛周期は約5ヶ月~12ヶ月と短く、
半分以上を成長が完全に止まる休止期が占めます。そのため、まつ毛はダメージなどで抜けたり切れたりしても、頭髪のようにすぐ伸びることはなく、
不足したり、不十分な状態(まつ毛貧毛症)になることがあります。
まつ毛の悩みがあるときには、頭髪や肌と同様に、バランスの良い食事、質の良い睡眠、ストレスを上手に発散するなど、正しい生活週間を意識することが大切です。
また、まつ毛の悩みや普段のケアについては、クリニックに相談できます。まずはセルフチェックを行って、自分のまつ毛の状態を確認してみてください。
当てはまる項目があれば、あなたのまつ毛の悩みは「まつ毛貧毛症」の可能性があります。
クリニックでは、大掛かりな検査などはなく、問診を中心に診察が進められます。
問診では、悩みの内容や生活習慣、メイク方法などを確認します。
まつ毛貧毛症だと診断されれば、治療薬が処方されたり、植毛といった方法もあります。
まつ毛貧毛症の治療は自由診療です。自由診療は保険が適用されないため、全額事故負担になります。
もし、まつ毛に負担をかけるようなメイクをしている場合は、普段から気をつけることなど、目の周りのケア方法などについてアドバイスします。
たとえば、クレンジングはやさしくそっと落としたり、洗顔料をふんわりと泡立てて洗顔することで、まつ毛への刺激を低減します。
また、過度なメイクが落としきれずに残ってしまうことは、まつ毛に負荷をかける一因です。特別な日を除いては、できるだけ軽いメイクを心がけることをおすすめします。
まつ毛も体の一部です。
肌の悩みで医療機関を受診するように、まつ毛についても、気軽に医師に相談してみてはいかがでしょうか。