足白癬(水虫)・爪白癬(爪水虫)
mycosis

真菌症

「水虫(足白癬)」とは?

「水虫(足白癬)」とは?

水虫は、白癬菌というカビが足の皮膚に入り込んで生じる病気です。
白癬菌の増え易い夏には症状の悪化が多く見られるのが特徴です。
白癬菌を顕微鏡で確認できるので、その診断には顕微鏡検査が必要です。
足白癬は趾間型、小水疱型、角質増殖型に分類されます。
趾間型足白癬は、足指の間の皮膚がふやけたように白く濁り、痒いのが特徴です。
冬は症状が治まりますが、夏になるとまた再発し、2次的に細菌感染を併発しやすいタイプです。
小水疱型足白癬は、土踏まずや足の縁などに小水疱が多発します。
これも夏に悪化し、痒みを伴います。
角質増殖型足白癬では、足の裏から足縁にかけて広範囲に皮膚が厚くなっています。
冬の方が乾燥でひび割れ等を起こします。
お年寄りに多く、痒みがないので、本人は水虫と思っていない場合が多いと思います。
薬の吸収が悪いので治り難く、内服の薬が必要な場合もあります。

水虫(足白癬)の治療は?

水虫では、抗真菌薬というカビを殺すお薬を塗ります。
症状の出ているところのみでなく、足の裏と指の間など全体に塗るのが好ましいと思われます。
外用期間は、軽症例や発病後間もない例では2~3ヶ月でよいですが、多くの通常の足白癬では足底部の角質層は厚いので、1~2年かかることが多いです。
症状がなくなっても3ヶ月~1年程度は白癬菌を殺す為に、薬を塗り続けることがポイントです。
毎日きちんとシャワー等で足を洗い清潔を保ち、高温多湿の状態(蒸れる事)はできるだけ避けましょう。
また、水虫はスリッパ・浴場の足拭きマット、畳、脱衣棚などを介しての感染が考えられます。
家族内に白癬患者がいる場合には同時に全員が治療を行いましょう。
感染源として可能性が高い共用するスリッパ・サンダル・浴場の足拭きマットを頻回に取り替え滅菌(日光・熱湯)しましょう。

「爪水虫(爪白癬)」とは?

「爪水虫(爪白癬)」とは?

爪の水虫(爪白癬)は、硬い板状の爪に白癬菌(いわゆる水虫菌)が侵入して起こる病気です。
爪の色が白く濁ったり、爪の厚みが増して変形したりしていたら、爪の水虫かも知れません。
痛みやかゆみを伴わないことが多く放置されやすいのですが、爪の変形のため靴が履けなくなるなど生活に支障をきたします。
また爪の中に大量の白癬菌が存在する為、そこから常に菌が排出され足白癬(水虫)を繰り返すことが多く、家族内の感染源になります。

爪白癬の治療は?

治療には、白癬菌の繁殖を抑制し、殺菌的な作用のある抗真菌剤という薬を用います。
爪は硬くて丈夫な構造をしているので、塗り薬では爪の深いところにいる白癬菌にまで届きません。
そこで、抗真菌剤の飲み薬を用いた治療が主体になります。
抗真菌剤の内服薬は、まれに肝臓に対してダメージになることがあります。
治療中は定期的に血液検査で肝臓の機能をチェックさせて頂きます。

ページトップ